
紫外線でほうれい線は濃くなる?!
紫外線の影響と対処法を解説!
顔のたるみの原因のひとつは、紫外線にあります。「シミができないように」と紫外線対策をとる方は少なくありませんが、実はほうれい線予防にも有効な手立て。紫外線の種類とその対策方法を見ていきましょう
紫外線とほうれい線の関係
紫外線がお肌にとって良くないものという事実は、多くの女性が知っていることでしょう。日焼けはしみ・そばかすの原因になりますし、皮膚の赤みや皮むけを起こす恐れもあります。
しかし、紫外線が肌に及ぼす悪影響はこれだけではありません。紫外線を受けると、お肌のハリを維持するためのコラーゲンやエラスチンが破壊されてしまい、たるみの引き金となってしまうのです。
ほうれい線は口元にできるしわのように見えて、その原因は肌のたるみ。頬を引き上げる力が弱まることで、くっきりとした2本の溝が刻まれてしまいます。つまり紫外線とほうれい線は一見すると関係ないようですが、ふたつの間には「たるみ」という肌トラブルが介在しているのです。
そもそも紫外線とは
強い日光を浴びたとき、紫外線のことを懸念する方は多いもの。しかし実際のところ、紫外線とはどのようなものなのでしょうか。紫外線には、3つの種類があります。それぞれの特徴を見てみましょう。
UV-A
紫外線の約90%を占めているのが、UV-A(紫外線A波)です。UV-Aは、晴れの日に限らずいつでも地上に降り注いでおり、有害性はそれほど高くありません。しかし量が多く、天候に左右されず常に浴びることになることから、中長期的に見るとしみ・しわ・たるみの原因となり得ます。
なお年間を通して多いUV-Aですが、特に多いのは意外にも5月頃です。たとえ曇っている日でも、紫外線対策は怠らないようにしましょう。
UV-B
真夏の7、8月頃に非常に量が多くなり、お肌に深刻な害を及ぼす紫外線がUV-B(紫外線B波)です。真冬に比べると、夏期は5倍ほどのUV-Bが降り注ぐことも。春頃から秋にかけて、紫外線対策は必須だといるでしょう。
UV-Bを肌に浴びると、しみ・しわ・そばかす・乾燥などが引き起こされます。さらに肌の炎症や皮膚がん、白内障の原因にもなるなど、健康を害する恐れも。夏場に紫外線対策をすべきなのは、これらの被害から身を守るためです。
UV-C
紫外線を構成する3つのうち、最後がUV-Cです。紫外線C波とも呼ばれ、直接人体に悪影響を及ぼすことはありません。なぜならUV-Cはオゾン層に吸収されてしまい、地球上に降り注ぐことはないためです。
ただしその殺菌力は、医療現場で用いられる「殺菌灯」に用いられるほど強力なもの。将来的にオゾン層が破壊されて地表に到達することになれば、大きな健康被害が起こる可能性もあると考えられています。
日焼け止めの選び方
日焼け止めを購入する際は、それぞれの特徴や効果を知って適切なものを選びましょう。
- ■日焼け止めの種類
日焼け止めには、「顔用」「からだ用」など部位を指定したものがあります。理由として顔と体では、皮膚の薄さや特徴が異なるため。より効果を高めるには、指定の場所に使うようにしましょう。
- ■日焼け止めの効果
日焼け止めの効果の高さは、「SPF」と「PA」というふたつの値で見ることができます。SPFは、UV-Bをどのくらい防げるかを示す値です。SPF値が高いほど、UV-Bの遮断効果は高くなります。 一方、UV-A防止効果を指す「PA」は、数字ではなく「+」や「++」といった形で示されるもの。散歩程度ならSPF10、PA+程度で十分です。マリンスポーツなどをする場合はSPF30~50、PA++~+++程度を選択してください。
一方、UV-A防止効果を指す「PA」は、数字ではなく「+」や「++」といった形で示されるもの。散歩程度ならSPF10、PA+程度で十分です。マリンスポーツなどをする場合はSPF30~50、PA++~+++程度を選択してください。
日焼け止めの塗り方
なんとなく日焼け止めを手足に伸ばすだけでは、紫外線を防ぎきれません。正しい塗り方をチェックしてみましょう。
- ■顔への塗り方
額、鼻、顎、左右の頬へ日焼け止めを点状に置き、その後、顔全体になじませます。この作業を2度繰り返して、重ねづけしましょう。顔のあとは、首にも忘れず塗るようにしてください。首元と襟足、顎下など数か所に日焼け止めを置いてから広げていきます。
- ■腕や足への塗り方
塗りたい場所へ直接、日焼け止めを線状に乗せましょう。円を描くように、手のひら全体でくまなく塗り広げます。
- ■こまめなつけ直しが大切
特に紫外線をたくさん浴びる部位や、汗をかく部位などは、2~3時間おきのつけ直しを意識しましょう。紫外線に弱く、肌がすぐに炎症を起こしてしまう方も、こまめなケアを忘れずに。
顔の紫外線を防ぐ方法(日焼け止め以外)
顔への紫外線を予防する方法は、日焼け止めだけではありません。塗り直しができないときも、日焼け防止グッズを持っていれば安心です。また、いくつかのグッズを併用することで、より効果的な紫外線対策に繋がります。
UVカットマスク
花粉症や風邪予防などで、普段からマスクを利用する方は多いもの。最近では、すっぴん隠しやファッションの一環として着ける方もいます。しかし日除けとして利用する場合、通常のマスクはあまり意味がありません。紫外線は、一般的なマスク程度なら通過してしまうためです。
そこでUVカット素材で作られたUVカットマスクであれば、効果を発揮します。ゴミ出しや近所へのおでかけなど、気軽に取り入れられるでしょう。
UVカット帽子
紫外線対策には、帽子も効果的です。顔や首元の日焼けを防ぐためには、つばが7cm以上あるデザインを選びましょう。これは7cm以上で60%、10cm以上で90%紫外線をカットできるといわれているためです。
キャスケットやサンバイザーは、前部分にしかつばがないため首元の紫外線を防ぎきれません。なるべく、後ろ側にもつばのあるタイプを選んでみてください。
なお、UVカット防止機能のない普通の帽子は、色が濃いもののほうがUVカット効果は高くなります。UVカット生地を使用して作った専用ハットの場合、色に関わらず有効です。
日傘
夏場の紫外線防止アイテムの定番といえば日傘。晴雨兼用の商品であれば、突然の雨にも対応できて便利です。ただし、素材によってUVカット率が異なるため、効果を高めたいのであれば、なるべくカット率に着目してを選ぶようにしましょう。
また、人混みの中で日傘が邪魔になってしまったり、日が落ちたあとは荷物になってしまったりといった難点もあります。そのため日傘と帽子、マスクをシーンに応じて使い分けるのがおすすめです。